ブログ京都四条烏丸店

琵琶湖の鮎の特徴や生態

向暑の候、皆々様お健やかにお過ごしのご様子、なによりと存じます。日本の料亭に行くと、夏、特に初夏に焼いた美味しい鮎が出回りますよね。鮎独特の香りが美味しく、日本酒などが良く進みます。鮎が生息する川は条件が厳しかったりと、海外では絶滅を危惧されている種類もあります。

本日は、鮎の中でも琵琶湖の鮎についてお話させていただきたいと思います。

鮎とは

アユ

鮎の成魚は大きさ30センチメートルほどのものが多いです。成魚の大きさには個体差や地域差があり、10センチメートルで成魚となる場合もあります。若い鮎は灰緑色で背が黒く、胸びれの後ろの方に黄色い楕円の模様があるのが特徴です。秋になると橙色と黒色の線が出てきます。これを婚姻色と言い、成熟した証とも言えます。こういう特徴からサケ科に属します。目の下あたりまで口が裂けており、柔らかい唇をしていて歯が丸い構造をしています。

鮎の生息地は日本を中心として朝鮮半島やベトナムなどにも分布しています。石についている藻などを食べるため、そういう石があるような河川に生息しており、大きな河よりも日本の川のような小さな入り組んだ川を好みます。

日本海の鮎は南と北の2つの郡に分けられます。鮎は比較的綺麗な川にしか生息しないため、河川環境の悪化で中国では数が減少してきています。

 

食材としての利用

アユの塩焼き

近年では旬以外の時期でも手に入る魚が多い中、鮎は出回る時期が限られているため、初夏の代表的な味覚として親しまれています。日本中の鮎の胃の中身を調査した結果、鮎が育った川が濁りの多い川だと胃の中に泥が溜まり、味にも泥臭さが出てしまうことが分かっています。こういう鮎の場合ははらわたを取り除いて食べることで美味しく食べることができます。

泥の少ない綺麗な川で育った鮎の胃には泥が少なく、当然味も良くなります。同じ川であっても鮎の数や年間の天候などによって胃の中の泥の量も変わり、味にも差が出るそうです。日本の魚は大抵刺身が一番おいしいとされていますが、鮎の場合は珍しく塩焼きが美味しいとされています。

琵琶湖の鮎

鮎の説明が終わったところで、題名にもした琵琶湖の鮎について説明します。鮎は春になると海から川へ帰ってくる魚で、寿命は1年のため「年魚」と呼ばれています。また、独特の香りがすることから「香魚」とも言われています。琵琶湖の鮎は成魚でも10センチメートル以下で、小ぶりのものです。小鮎と呼ばれており、世界でもこの種類は琵琶湖にしか生息していません。

なぜ琵琶湖の鮎はこんなに小さいかというと、それはエサに関係があるとされています。琵琶湖では、鮎の食べ物であるケイ藻やラン藻があまり無く、湖の中にいる小さなプランクトンを食べて育ちます。そのため、栄養が少なく小ぶりな鮎となるとされているそうです。琵琶湖の鮎は養殖や他の環境下で育てば、大きく成長するため、河川への放流用や養殖用として琵琶湖の稚鮎を全国に出荷しています。

記録的な不漁が続き心配されていた琵琶湖のアユ漁ですが、回復の兆しが見え始めているようです。

夏の高級食材の一つとされる鮎を、塩焼きや天ぷらなどにして召し上がってみてはいかがでしょうか。

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。

皆様のご来店心よりお待ちしております。

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