ブログ京都四条烏丸店

滋賀の鮒寿司

みなさま「鮒(フナ)寿司」をご存知でしょうか?鮒寿司は滋賀県の郷土料理として知られ、古くから伝わる製法で自然発酵させた魚料理のこと。かつては保存食として用いられていましたが、今では郷土料理として現存する最古の寿司とも言われています。
本日は「滋賀の鮒寿司」についてお話しをさせていただきたいと思います。

鮒寿司

鮒寿司について
鮒寿司は鮒を用いた寿司で滋賀県の名産の一つ。主に琵琶湖で獲れるニゴロブナを塩漬けにし、ご飯を重ねて漬けて自然発酵させた魚料理のことで独特な発酵臭が特徴的です。
古くから伝わる製法で、熟鮓(ナレズシ)という乳酸菌発酵を利用した保存食であり、今でも親しまれる郷土料理の一つです。
鮒寿司には「本漬け」と「甘露漬け」の二種類があり、「本漬け」は塩漬けにしたニゴロブナをご飯に漬けて発酵させる本来の漬け方。「甘露漬け」は本漬けにした鮒寿司のご飯を取り除き、さらに酒粕に漬けた物です。
独特な発酵臭が気になる方は「本漬け」よりも香りが抑えられている「甘露漬け」をお勧めします。
いずれも噛むほど旨味が感じられやみつきになる味わいであり、お茶漬けなどのアレンジ料理にしても美味です。

鮒寿司の歴史

鮒寿司の歴史について
鮒寿司はタイ北部から中国雲南省の地域に起源をもつ熟鮓の一種で、今から約1500年ほど前に日本へ伝わったと言われています。平安時代中期に編纂された「延喜式(えんぎしき)」に鮎寿司などと並べられていたという記述があることから、大変長い歴史をもっていることが分かります。
かつては一時的に多く獲れる鮒の保存方法として鮒寿司が定着していったと思われますが、昭和60年頃からニゴロブナの漁獲数が減少しており今では希少な魚となって高価な食材になりました。
また、現代の寿司の多くは酢飯が用いられますが、熟鮓は発祥の頃より乳酸菌の発酵によってご飯に酸味をつけていたようです。

昔は近江の多くの家庭で漬けられており、ハレの日のご馳走として用いられていたといいます。
ご機会がありましたら是非、滋賀の郷土料理「鮒寿司」を味わってみてはいかがでしょうか。

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。

ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。

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