ブログ京都四条烏丸店
京扇子と京団扇で涼をとってみてはいかがでしょうか
空の青さに幾分秋の気配が感じられます。朝夕の寒暖差で体調を崩したりなさいませんようご自愛くださいませ。
京都に行くと、お土産どころが沢山ありますよね。観光に来たであろう外国人が和風の小物をじっくり見ている姿も見受けられます。観光客に人気のお土産の1つに京扇子があります。美しい柄で、夏に広げるとぱっと華やいで、涼も取れて素晴らしいですよね。京扇子と行っても種類が沢山あります。
さて、本日は京扇子と京団扇についてお話させていただきたいと思います。
京扇子と京団扇
京扇子は「桧扇(ひおうぎ)」という薄い桧板を重ねてつなぎ合わせて作られます。元慶元年(877年)に東寺の仏像の腕の中にあった桧扇が日本最古のものとして知られています。その次に竹と紙で「紙扇」が作られました。これが時代の流れの中で形を変えて現在の扇子のような形になり、茶道や舞踊、能や宮廷用など状況によって形や大きさの違う京扇子ができました。扇子は海外にも輸出されており、古くは13世紀頃に中国に伝わったそうです。中国からインドへ、インドからヨーロッパへ伝わり、華やかなルイ王朝の人々のもとへの行きました。その後、の本へ逆輸入されて、絹扇が誕生しました。
また京団扇は朝鮮団扇の流れを持っており、多くの竹骨を使用して作られています。把手という持ち手の部分と団扇面が別々に作られて差し柄になっているのが京団扇の特徴です。
京うちわは宮廷でも大変人気で、美しく豪華な絵が描かれており、別名都うちわとも呼ばれました。一般の人々に広まった後も、その艶やかさが人気で夏に涼しい風を運んでくれるお洒落な道具として人気です。
扇子、団扇の種類
ここで、扇子と団扇の種類をご紹介したいと思います。
まず、檜扇です。
檜扇は、名前の通り檜が使われております。檜の薄片を重ねて末広がりの形に重ね合わせ、先を絹の撚糸で編んだ板扇です。平安の時代に宮中の儀式などで使用されたようで、表を金銀箔と彩り豊かな絵が飾り大変美しいものでした。当時は男性がこの扇を使い、女性は「はしば」と呼ばれる別のものを使用していましたが、次第に女性も檜扇を使うようになりました。元々装飾の美しい檜扇でしたが、美しい着物に身を包んだ女性が持つようになったことで、より彩豊で豪華な装飾品として成長していったようです。平安時代中期になると、華やかさは更に増し、三重、五重(みえ、いつえ)という持ち手の骨数(矯数)の多い扇ができました。その奥義には人物や草花が美しく描かれ、彩糸を長く垂らした、よく絵でも見るような扇となりました。
続いて舞扇です。
これは室町時代になって発展していきます。名前の通り、舞踏において使われたもので、とても豪華な扇です。飾り扇としても有名で、芸術的工芸品とも言えます。世界的にも価値があるものとして一目置かれています。絵柄は雲や水、霞などが多く、舞いながら使うため竹骨に鉛が埋められているなど、舞踏用になっています。
そして、絹扇です。
これは前述したとおり、ヨーロッパで扇子がアレンジされて逆輸入されたことで発達しました。竹の代わりにべっこうや象牙を骨に使い、レースや絹などをあしらった洋風の美しい扇が、ヨーロッパよりやってきます。これを参考に紙の代わりに日本の絹などを貼った和風の絹扇が誕生しました。
最後にうちわについてご説明します。
うちわには主に二種類あり、平柄うちわと丸竹柄うちわです。平柄うちわは太い竹を適当な長さに切断し、先端を細かく割いて作られます。一方、丸竹柄うちわは細い竹を使います。細い竹の両端を切断して、先端を細かく割って作ります。
扇子も団扇も夏の風物詩と言えますよね。暑い夏には扇子や団扇で涼をとりつつ、おいしい料理や冷たいお酒を頂くことが何よりの贅沢ではないでしょうか。
昨今ではエアコンで快適な涼しさを得ることができますが、あえて扇子や団扇を使ってみるのもいいかもしれませんね。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。