ブログ京都四条烏丸店

大福茶をご存知でしょうか

霜寒の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。本日は大福茶についてお話させていただきたいと思います。

大福茶とは、正月に飲まれる福茶のことを言います。大服茶、皇服茶、王福茶などの別名があります。福茶は黒豆、昆布、梅干し山椒などに煎茶やお湯を注いだもののことを言います。それでは大福茶の歴史や入れ方などについてお話させていただきたいと思います。

 

大福茶の歴史

大福茶

大福茶が飲まれるようになった起源は平安時代頃と言われています。平安時代に疫病が大流行したそうです。それを憐れんだ空也上人と言う方が十一面観音像を掘り、それを持って京の町を歩いて回ったそうです。その観音様にお供えしてあったお茶を病人が飲むと多くの方が回復していったと言われています。また、村上天皇と言う方も病に伏せていたところ、このお茶を飲んだ後には回復していったとの言い伝えがあります。

そして、村上天皇がこのお茶は大変効果があるとして、元日に飲むようになったそうです。これに倣い、一般の方も元日に飲むようになったのが大福茶の始まりと言われています。

新年の季語として扱われており、この風習があるのは京都や関西方面です。

京都府の六波羅蜜寺では新年の三が日に皇服茶授与と言われる行事を行っています。これは、無病息災を祈る行事であり、幸せをもたらしてほしいとの願いも込められています。

 

大福茶に含まれる成分

 

大福茶には一般的に黒豆、玄米、昆布、梅干し、山椒などに煎茶やお湯をかけて淹れます。

お茶の成分で最も有名なのがカテキンではないでしょうか。カテキンは緑茶の多く含まれる成分で、抗ウイルス作用、抗酸化作用、殺菌、滅菌効果、血糖の上昇を抑える効果など健康に良い効果がたくさんあります。特に、抗ウイルス作用は風邪の菌などが細胞内で繁殖しにくい状態を作ってくれるので、風邪予防にはとても効果的です。

抗酸化作用に関してですが、人間は体内の細胞が酸化することにより老化や病気になると言われています。ですから、カテキンを摂取することで老化、風邪予防につながります。このほかにも、殺菌、滅菌効果があるため食中毒やピロリ菌を抑えてくれる働きがあります。カテキンは本当に体にいい働きをしてくれるので積極的に摂取しましょう。

次にあげられるのが、ポリフェノールです。豆類に多く含まれている成分で、抗酸化作用により体に悪影響を与える活性酸素を抑えてくれる働きがあります。抗酸化作用の大切さはカテキンを紹介したときにご説明させていただきましたね。

また、フィチン酸と言う成分も含まれています。こちらは、血栓を予防する効果、貧血を予防する効果、血液不調を解決する効果などが期待できます。

 

大福茶の作り方

お茶

それでは大福茶の作り方についてご紹介します。まず、茶椀に梅干しを入れその上に結び昆布をのせます。そしてお茶を注ぎます。この時に飲む方の幸せと今年一年の健康を願って淹れてあげましょう。梅干しの塩味とほんのり梅の香りが正月気分にさせてくれるかも知れません。簡単ですので、ぜひ作ってみてください。

 

今回はお正月に飲まれる大福茶についてお話をさせていただきました。近年では大福茶の存在を知らない方も多くなってきている印象を受けます。かつて多くの方の病気を治したとされる大福茶の効果には科学的裏づけもあります。正月の行事としてや、風邪予防としてこれから大福茶を飲む習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

 

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。

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