ブログ京都四条烏丸店

滋賀県発祥の日野菜はご存知でしょうか?

日野菜をご存知でしょうか。滋賀県で栽培しているカブで、お漬物などにして売られています。日野菜は葉の部分の栄養価が高く、漬物には根の部分と一緒に葉の部分も使われます。今回はそんな日野菜についてご紹介させて頂きたいと思います。

日野菜とはどんな野菜か

日野菜 漬物

まずは日野菜についてご説明します。日野菜とはカブの一種で、滋賀県蒲生郡日野町鎌掛を原産地として昔から作られてきた伝統野菜です。現在では日本の広範囲で栽培されており、栽培地として北は信越、南は九州までと全国に広まった有名な野菜です。また日野菜で作られた日野菜漬けは滋賀県の名物漬物として知られており、お土産にも人気です。滋賀県の発祥地付近では「あかな」と言われる漬物だそうです。昔、日野町で栽培されてきた日野菜は今日、草津市を中心に沢山栽培されています。滋賀県内では日野菜を漬物として食し、日野菜をカブとしてではなく独立した野菜として扱う場合が多いそうです。毎年11月頃には八百屋やスーパーで漬物用の日野菜が売られるそうで、軽く干したものになっているそうです。近年は家で日野菜の漬物を作ることも少なくなってきており、塩漬けや酢漬けなどの簡単なものも購入することが多いようです。

日野菜の栄養価

それでは、日野菜にはどんな栄養があるのでしょうか。日野菜の栄養価について見ていきましょう。日野菜の根の部分にはそれほど沢山の栄養素があるわけではありませんが、ビタミン類を含んでいます。そしてアミラーゼという消化酵素を含有しており、胃もたれや胸やけを和らげてくれるような働きや整腸作用があるのだそうです。

一方、日野菜の葉にはβ-カロテンを非常に多く含有しています。β-カロテンは抗がん作用があることで有名ですが、他にも嬉しい効能があります。例えば、視力を維持してくれたり、髪の毛を元気な状態に保ってくれたり、喉や肺など呼吸器系統や粘膜や皮膚を守る働きをしてくれたりするそうです。また、疲労回復や風邪予防、肌荒れに効果のあるビタミンCを含んでおり、また骨に欠かせないカルシウムむくみに効果のあるカリウムも含んでいます。日野菜は根よりも葉の部分に嬉しい栄養を含んでいるため、葉も一緒に食べるのがおすすめです。

 

日野菜の歴史

日野菜は蒲生貞秀という滋賀県周辺の領主が当時住んでいた音羽城の近くの観音堂を訪れた際に、山林に自生していた日野菜を発見し、漬物にしてみたところ美味しく、以後広まったそうです。味も色も気に入った蒲生貞秀は観音堂の僧に栽培を命じて、食べるための日野菜の栽培を開始しました。その後天皇などにも献上される美味しい漬物として好まれたそうです。時の天皇、後柏原帝は日野菜の美味しさに感動して、『近江なる ひものの里の さくら漬 これぞ小春の しるしなるらん』と歌を詠んだのだそうです。この和歌がきっかけでさくら漬と呼ばれるようになったそうです。

 

日野菜を使った料理

さくら漬

日野菜は漬物として食べられることが多く、漬物の塩味と日野菜独特の苦さと辛みがとても美味しいです。お酒のつまみにもご飯のお供にも大変合うと評判です。さくら漬は薄味に仕上がっており、鮮やかな色で、サラダのようにさっぱりと食べることができます。

このような伝統的な野菜は、漬け物というシンプルかつ奥の深い食べ方が一番あっているのかもしれませんね。

 

当店でも伝統ある京野菜をはじめとした新鮮な野菜を使った料理を提供させていただいております。どれも素材の良さを最大限に活かしたものになっておりますので是非一度召し上がってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。

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