ブログ京都四条烏丸店
秋の七草のご紹介
皆さんは春の七草や秋の七草をご存知ですか。春の七草は1月7日に食べる七草粥に入れるもので、消化に良いなどの作用があり、お正月明けに食べると良い七草です。一方で、秋の七草は見て楽しむもので、秋を感じることの出来る七草を指します。そして、秋の七草は見るだけではなく、古の人の健康を支えてくれるような薬用や効用がありました。それでは秋の七草について見ていきましょう。
秋の七草の各種類別にまとめてみました。
女郎花
女郎花とかいてオミナエシと読みます。敗醤(はいしょう)、チメグサとも呼ばれます。日本では沖縄を除く全土、そして中国や東シベリアで見ることのできる草です。
女郎花は、花が美しすぎて美女さえも圧倒したとして名づけられたそうで、古の人に美しく品があるとして親しまれました。
草の高さは60-100㎝くらいで、夏までは茎や葉をその後に花茎を付けます。葉はやや固くてしわがあり、8-10月に可愛らしい黄色い花を咲かせます。
日当たりの良い場所で良く育ち、基本的には手入れがされたため池などに良く育っていました。今ではそういう生育地が少なく、見られる場所自体が減少しています。
日本では前栽、切花などに用いられ、解毒や利尿、鎮痛の作用があることから漢方にも用いられるそうです。
萩
萩は萩と読み、「芽子」「生芽」という字が当てられることもあります。秋の彼岸にお供えするもち米やうるち米をあんこで巻いたおかし「おはぎ」の由来もこの花だそうです。
本来「萩」というとヨモギ類全般を指しますが、七草の萩は牧野富太郎によると「艸+秋」という会意による国字であり、ヨモギ類の意味の「萩」とは同形ではあるが別字と言われています。
萩は、マメ科植物の特徴である根粒菌との共生をしており、痩せた土地でも良く育つ特性があります。そのため、古くから道路斜面など現場で緑化資材として活用されています。
葛
葛はくずと読み、葛餅や葛切りなど親しみのある美味しい和菓子にも使われる草です。
他のものに巻き付きながら10m以上のつるを地面に這わせ、全体に褐色の細かい毛が生えています。
花は8-9月に咲き、濃紺紫色で甘い良い香りのする花を咲かせます。白い花のものをシロバナクズ、淡桃色のものをトキイロクズと言います。
風邪の際に服用する漢方薬として知られている葛根湯の葛根は葛の根っこを乾燥させて物で、風邪だけでなく肩こりなどにも効きます。
撫子
撫子はなでしこと読み、その品のある美しさから、日本の品のある美しい女性を大和撫子と呼びます。枕草子で有名な清少納言は草花の中で撫子こそ一級品と言っているそうです。
秋の七草の1つであることから分かるように観賞用として重宝されました。江戸時代には変わった花の栽培も行われ、古典園芸植物の一つともなっていました。今ではわずかに伊勢ナデシコが栽培されているくらいで、撫子の栽培は少なくなってしまいました。
薬用としても利用されており、開花期の全草を瞿麦(くばく)、種子を乾燥したものを瞿麦子(くばくし)と言い、利尿作用や通経作用があるそうです。
桔梗
桔梗はききょうと読み、その形の美しさから、明智光秀をはじめ多くの武将の家紋にもそのデザインが組み込まれています。
桔梗の根っこはサポニンを沢山含有しているので、解熱や鎮痛、去痰、鎮咳などの効果があり、漢方薬では桔梗湯や桔梗石膏など沢山の薬に調合されています。主な産地は韓国、北朝鮮、中国です。
藤袴
本州・四国・九州、朝鮮、中国と広範囲に分布しています。万葉の昔より日本人に愛され親しまれてきたそうです。8-10月に、淡い紫紅色の小さな花をつけます。乾燥すると桜餅の葉のような良い香りがするので、香水などとしても親しまれました。
ススキ
ススキは別名尾花(おばな)とも言います。尾花は動物のしっぽに花穂が似ていることからそのように名づけられました。
夏から秋にかけて茎の先端に長さ20―30cm程度の花穂をつけます。ススキというと白っぽいイメージですが、実は花穂自体は薄い赤色でその周りに白い毛が生えているため、そのような色に見えます。種子は風によって運ばれています。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。