ブログ京都四条烏丸店
茶道の「初釜」はご存知ですか?服装や作法などもご紹介
新年を迎え益々寒さが厳しくなってきた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
穏やかだったお正月から一転しまして荒れ模様の天気が続いておりますので体調など崩されませんようにお気をつけください。
本年も皆様に体の芯から暖まっていただけるような料理をお出しできるようさらに精進していきたいと思っておりますのでどうぞよろしくお願い致します。
本日は茶道のお正月ともいえる初釜についてお話したいと思います。日本のわび・さびの心が根付く茶道を行うと、なんだか背筋が伸びて清々しい気持ちになります。そんな茶道の新年の一番最初のお稽古を初釜といいます。それでは茶道と初釜について詳しくご紹介します。
おもてなし
茶道の初釜についてお話しする前に、日本の代表的な伝統文化のひとつの「茶道」についてお話させていただきたいと思います。
茶道とはお茶を頂くだけではなくお茶室自体や、お茶室から見ることのできる庭園、使われている茶道具などを楽しむことも含んでいます。茶道は伝統的なお茶をお客様に振る舞う一連の流れのことを言います。そして茶道を通じて日本の精神を表す言葉とも言える「わび・さび」が誕生しました。「わび・さび」を説明するとわびしさや、さびしさを素直に認めて慎ましく行動するということだそうです。茶道とはある意味精神の鍛錬です。「わび・さび」の心を大切にして精神を落ち着かせて相手のために真心込めてお茶を点てます。そうすることで自分を見つめ直す事ができるのだそうです。
また、茶道から生まれた言葉は「わび・さび」以外にもう一つあります。「一期一会」という言葉です。この出会いは一生に一度しかないと考えて、相手に対して自分のできる最善を尽くすということだそうです。私達もお客様との出会いを大切にし、一期一会の気持ちでおもてなしさせていただきたいと思っております。
初釜とは
茶道の概要についてご説明したので、いよいよ初釜についてお話したいと思います。初釜とは新年に入ってから行う一番最初の茶道のお稽古のことだそうです。初釜の日には懐石料理をいただき、お手前は茶人が元旦に汲んでおいた水が使われ、そのお茶をいただきます。
初釜の具体的な流れをご説明します。まずその日茶会を開く主人とやってきたお客様が挨拶をします。初釜で使われる炭はその年に初めて使われる炭なので初炭と言われ、この炭が釜に入れられるのを見届けます。そして懐石料理、お菓子の順に頂いていきます。ここからいよいよお茶を頂く流れになります。
ここまでの流れが済むと、一度お客さんたちが席を立ち、手水鉢で口をゆすぎに行きます。これを中立ちといいます。その後に席に戻って、初釜の日はお濃茶という濃い抹茶をいただきます。この抹茶は3~5人で一椀をいただきます。この後で日頃よく見る薄茶を頂くことになります。主人は薄茶を立てる前に炭をつぎます。これを後茶といいます。そして、薄茶と千菓子を頂いて、初釜は終了します。
初釜に参加するときは基本的には和服で参加するのが好ましいようです。着て行く着物は未婚女性は振り袖、既婚女性は紋付き色無地または小紋や訪問着が良いそうです。和服を持っていなくて洋服で出向く際にはフレアスカートなどの美しい見た目のものを着ていくのが良いそうです。年始めの大事な日なので、髪型もロングヘアの方はアップでまとめたりして清潔感のあるきっちりしたスタイルにしましょう。初釜に行く際は指輪や時計も身につけないほうがいいとされています。茶道にはこういう服装を始め、所作にも様々な決まりがあります。堅苦しいと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、決まった作法の中、何よりも大事なのはお茶を頂くひとときを楽しみ、主人と他の人との時間を楽しむことです。もしも初釜のお誘いを受けたら、是非参加してみてはいかがでしょうか?貴重な体験になるはずです。
茶道の初釜についてお話させていただきましたがいかがでしょうか?
初釜は茶道に関心のない方には聞き慣れないものだと思いますが、日本が育んだ大事な茶道の行事です。そして先ほども触れましたが、「わび・さび」の精神についても是非知っておいてほしいと思います。日本の古き良き伝統的な文化を大切にしていきたいものです。
また、「一期一会」の言葉も私どもにとって大事な言葉です。お客様がお越し下さることで始まる出会いを一生に一度のものだと思い、最高のおもてなしでお迎えできるよう日々精進していきたいと思っております。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。