ブログ京都四条烏丸店

2018.12.26

新年の縁起物 大福茶について

【大福茶について】

新年を祝うための縁起物が店頭に並びだした京都。

街ではたくさんの人が様々なお祝いの物を揃えていきます。

それらの中の一つ、京都の元旦に欠かせないのが「大福茶(おおぶくちゃ)」です。

今回は関西ならではのお祝い茶「大福茶」についてお話させていただきます。

 

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お正月や節分などのハレの日に飲まれる「大福茶」はご存知でしょうか?

関西地方ではこのお茶を飲む習慣がある地域もありますが

関東ではあまり親しみのない物かもしれません。

一年の無病息災を願い、新春に喫する吉運招福のお茶です。

 

【大福茶の歴史】

歴史は古く、平安時代に疫病が流行した際に

六波羅蜜寺ゆかりの空也上人が疫病を鎮めるために広めたのが起源とされています。

その後平安時代中期に六十二代天皇の村上天皇が、元旦に大福茶を

飲むようになり「皇服茶(おうぶくちゃ)」とも呼ばれるようになりました。

次第に縁起物として庶民にも伝わり、「大福茶(おおぶくちゃ)」の呼称で

お正月に飲まれるようになりました。

 

【大福茶の授与】

一月一日から三日の三日間、

六波羅蜜寺では無病息災を願い、大福茶が授与されます。

老舗旅館や料亭などでも正月のお祝い膳と共に提供され、

お家でお祝いされる方のためにお茶屋さんでも購入できます。

 

お茶の中には小梅、結び昆布が入っています。

食べた後の梅の種はお財布に入れておくと良いそうです。

 

京都には梅の名所がいくつもあります。

その中で特に一、二を競うのが北野天満宮の梅です。

境内の敷地内には広大な梅園があり

 

その数多く植えられた梅の実を初夏に収穫し、塩漬けして干したものが

大福梅として授与されます。

こちらもお正月には欠かせない縁起ものです。

 

【簡単な大福茶の作り方】

ここまでのお話を読まれると、大福茶は購入する物と

思われがちですが、自宅にあるお茶でも簡単に作ることができます。

材料は煎茶、梅干し、結び昆布

これだけです。

お茶は煎茶だけでなく、玄米茶でも大丈夫です。

梅干しも小梅が使われることが多いですが、

ない場合は普段よく目にする大き目の梅干しでも良いです。

 

あとは梅干しと結び昆布を湯のみに入れ

急須に淹れたお茶を注げば出来上がりです。

一年の幸福と健康を願いながらいただきましょう。

 

一般的な大福茶にアレンジを利かせた物もあります。

結び昆布を塩昆布に代えてみると、味わいが変わりおすすめです。

大福茶漬けにするのも大変おいしいです。

御飯に梅と昆布を入れてお茶を注ぎ、大葉やあられ、刻み海苔などお好みで追加します。

 

昆布は喜ぶに通じ、「子生婦」とも書き子孫繁栄を願うもので、

梅は春に先駆け一番に花を咲かせ実を結ぶものとして尊ばれ

お茶そのものは葉が緑色を変えぬところから意思の強さを表しています。

この三つを合わせてお祝いするのが「大福茶」なのです。

 

いかがでしたでしょうか。

大福茶含め、京都のお正月は様々な伝統があります。

ぜひ一度お越しください。

 

瓢斗四条烏丸店は一月二日の夜から営業しております。

皆様のご来店心よりお待ち申し上げております。

 

瓢斗 四条烏丸店

料理長  廣瀬 真人

 

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