ブログ京都本店

2018.12.21

京都のお雑煮、東京のお雑煮

お正月の各家庭ではお雑煮をいただく習慣があります。

特に決まりはなく、同じ地域でも家庭によって様式が異なります。

今回はこの伝統的な地域性が色濃く残るお雑煮についてお話しさせて頂きます。

 

そもそもお雑煮とはお正月に食べられる汁物料理をさします。

代表的な具材は餅、芋類、豆腐、鳥肉、野菜などです。

お出汁の種類も異なりすまし仕立て、白味噌仕立て、味噌仕立て、おぜんざいなどがあります。

 

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京都の白味噌雑煮

お正月の京都では伝統的に白味噌雑煮とおせち料理で新年を祝います。

中身は丸いお餅。お餅は焼かずに柔らかく煮ます。

そのほか日の出大根、人参。

大根と金時人参はおめでたく丸く切って柔らかくしておきます。
お出汁の中に濃い目にこってりと白味噌を溶き、お椀に盛り付けられたお餅、

日の出大根、人参の上から白味噌のお出汁を注ぎ入れ、最後にお餅の上に和芥子の溶いたものをのせます。

 

 

京都の白味噌文化

白味噌の発祥は平安時代、京都であったとされます。

関東では西京味噌とも呼ばれ広く流通しています。

白味噌は麹の量がとても多く、熟成期間が短く、甘みが強いのが特徴です。

白味噌は原料の麹特有のはんなりとした甘みが平安時代の王朝貴族に愛され普及したとされています。

室町時代になると庶民の間にも広まり、保存のきく兵糧としても重宝されました。

白味噌は京の都の華やかな文化の中で発展してきました。

有名な料理は鰆の西京漬け、豆腐田楽、白味噌雑煮、あぶり餅、白和えなどです。

現在は日本料理だけでなく様々なジャンルの料理で使用されています。

 

 

八坂神社の「おけら火」

京都では大晦日、祇園の八坂神社にお参りをしてそこで神火である「おけら火」を持ち帰ります。わらで作ったしめ縄の先に「おけら火」をつけてその火が消えないように縄をくるくる回しながら家まで持ち帰ります。

これは毎年のお正月の祇園の風景としてよく知られています。

この持ち帰った「おけら火」で新年、お釜に火をつけお雑煮を作り家族揃って新年を祝うのが京都の習わしです。

 

 

 

東京のお雑煮

東京のお雑煮は清汁仕立てです。

中身は焼いた角餅を入れるのが一般的です。

具材は鶏肉、人参、椎茸、青菜を入れますすが、これは各家庭によって様々です。

お出汁の味付けも関西とは少し違います。

関西は色の薄い薄口醤油を使うのに対して東京では色の濃い濃口醤油を使います。味付けも少し甘めにするのが東京流です。これらも各家庭によって様々です。

 

お雑煮の地域性の分類

  • お餅の違い

丸餅 京都をはじめ西日本ではお雑煮に丸餅を使用する地域が多い。

これは京都が発祥と言われており、丸餅の丸は「円満」を意味すると言われています。

 

角餅 東日本では角餅を使用する地域が多いようです。

昔、江戸ではのし餅作りが盛んだったようで、その為でしょうか

関東では主に角餅を使用する家庭が多いようです。

餅の形状の地域性もさることながら、地域によって餅を焼いて使用する

地域と、焼かずに煮て使用する地域があります。

  • 汁の種類の違い

すまし仕立て、白味噌仕立て、味噌仕立て、小豆を用いた汁粉仕立てなど様々です。

さらに鶏でお出しを取る地域、野菜で撮るところ、あごだしの地域などこちらも複雑です。

 

  • 具材の違い

具材ではお餅の他に、野菜や鶏肉、魚介類、さつま揚げなど地域によりある程度の決まりはあるものの、様々です。

基本的にはその土地で取れた食材を使用します。

広島の牡蠣、新潟の鮭、東北の山菜やきのこ、鹿児島のさつま揚げなどは

お雑煮の具材として特に有名です。

 

 

瓢斗京都駅前本店では名物の出汁しゃぶ鍋をはじめ、季節の京懐石料理など多数取り揃えております。

これまで長きにわたりご清覧頂きありがとうございました。

 

 

瓢斗 京都駅前本店

料理長 山本耕作

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