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観月祭(かんげつさい)

中秋の名月の頃には、京都の各所で名月を愛でる催しが開催されます。

秋分の日を過ぎると、涼やかな風が吹くようになりますが、秋の京都で澄んだ藍色の空に浮かぶ眩しい月を楽しんでみませんか?

本日は、「観月祭」についてお話をさせていただきます。

お月見

京都の「観月祭」

京都では、例年、月を愛でる「観月祭」が各所で行われます。

今年(2021年)は、9月21日(火)が「仲秋の名月」です。

 

「仲秋の名月」というと旧暦8月15日の夜に出る月のことですが、京都の寺社では中秋の名月に合わせ、観月会や夜間拝観を行っています。

残念ながら、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止等の理由により、中止や規模を縮小してとなるところが多いので、お出かけの際はホームページなどで確認されることをおすすめいたします。

 

一年でもっとも美しい光を放つのが「仲秋の名月」、「十五夜」です。

旧暦では、7~9月の三ヶ月間が秋になり、7月を初秋、8月を仲秋、9月を晩秋といい、昔の中国ではそれぞれの満月の日に祝宴を開いていました。

 

日本でも、陰暦8月15日(十五夜)の月は一年中で一番美しいといわれ、「仲秋の名月」として澄んだ秋に、ひときわ大きく昇る満月を愛でる月見の際に、供え物をして詩歌を詠んだりする風習が平安時代のころから貴族の間で盛んになりました。

平安京の宮中では966年の村上天皇の頃に正式な行事となったそうです。

 

そして、観月の宴が最初とされているのは909年。

宇多法皇が催した当時は、池に舟を浮かべ、即興で和歌を詠んだり管弦を楽しむといった風流な催しだったそうです。

それがやがて、秋の収穫の豊作を願い、収穫に感謝する農耕行事と結びつき、一般にもお月見の風習が広まっていくようになりました。

 

現代の京都でも、観月祭」として、寺社や植物園などで、お琴などの演奏やお茶会・お食事、庭園などの拝観、俳句の会などが行われています。

ぜひ、機会がありましたら、風雅な京都の秋の月を愛でて、夜長を楽しんでいただきたく存じます。

 

お月見のお供え

お月見というと、月のよく見える場所に、お神酒と月見団子が山盛りに供えてあって、その脇にススキが穂を揺らしているようなイメージを思い浮かぶのでは?

 

お月見の団子は地方によって様々ですが、「団子」は、餅と並んで、神様や先祖のお供えとして用いられることが多く、神聖な食べ物として人々の生活に根づいてきたものです。

お月見は秋の実りに感謝する行事として発展し、この時期に収穫される里芋などの農作物を供えたことから、別名「芋名月」とも呼ばれ、里芋も欠かせないお供え物です。

さらに、時代が下ると芋よりも米の収穫が望まれたことから、江戸後期から米の粉から作った白玉粉の月見団子が稲穂にみたてたすすきに添えられるようになりました。

 

関東では月に見立てた丸い形、京都や大阪は里芋に似せた細長い形が主流です。

また、京都のお月見団子としては、お月さまを里芋の形に、あんを雲にみたてて巻いたものが一般的です。

甘春堂の「京のお月見だんご」、俵屋吉富の「月見団子」、中村軒の「むかしの月見だんご」などが有名です。

 

お月見の献立

お月見のお供えとして里芋をご紹介しましたが、お月見の献立にも里芋は欠かせません。

柔らかい里芋の小芋を蒸すか茹でるかした「衣かつぎ」を塩や味噌だれをかけていただきます。

 

また、汁物をお月様にちなんで、だんご汁や白玉汁にしてみたりするのもおすすめです。

小さいお子さんのいらっしゃるご家庭でしたら、月見そばや月見うどんで「お月見」についてのお話をされるのもいい機会となりますね。

 

今では、庭のあるお家が少なくなりましたが、窓辺やベランダにススキやおだんごをお供えして、ご家族で秋の夜空の月をゆっくりとながめてみませんか。

月見のお供え

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、秋の食材をふんだんに使用したお料理をご用意しております。

是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。

 

皆様のご来店心よりお待ちしております。

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