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京都のあぶらとり紙の由来について
京都のあぶらとり紙と言えば、老舗舞台化粧品メーカーの「よーじや」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、京都では他にも伝統的な製法で作られた品質の良いあぶらとり紙が製造・販売されています。しかし、なぜ京都のあぶらとり紙が有名であるのか、ご存知でしょうか?
本日は、「京都のあぶらとり紙」についてお話させていただきたいと思います。
京都のあぶらとり紙の由来
そもそも、あぶらとり紙は金片から金箔を作り出す過程で生まれたもので、その始まりは1200前の平安時代にまでさかのぼります。仏像や屏風などに用いられていた金箔ですが、製造する過程で使用された手すき和紙が余分な皮脂を吸着することから、あぶらとり紙として転用されました。
金箔を製造する際は、ほんの小さな金片を手すき和紙の間に挟み、それを何度も打つことによって薄く仕上げられるのですが、その際に「金箔打ち紙」という専用の手すき和紙が用いられていました。そして、この不要となった金箔打ち紙が、祇園の舞妓や芸者などの間で「あぶら取とり紙」として愛用されることとなったのです。
「金箔打ち紙」のあぶらとり紙が優れている理由とは
皮脂の吸収力が優れているにもかかわらず、化粧崩れしにくいのが特徴的な「金箔打ち紙」のあぶらとり紙。なぜ、そのような性質であるのかというと、金箔打ち紙は藁灰汁などの液に浸されて作られた和紙であり、金箔を製造する過程で何度も強く打ち付けられるため、細かい穴を持つ皮膜が作られるためです。この細かい穴は化粧に使用される粉よりも小さくて、皮脂よりも大きいため、皮脂はしっかり吸収しますが、化粧の粉は崩れにくくなるというわけです。
現在でも、よーじやをはじめとする京都の化粧品屋では、非常に品質のいいあぶらとり紙を作っています。あぶらとり紙が発売された当時は、「化粧は落とさずに、余分な皮脂を吸い取ることができる」と、花街の女性などの間で評判になったそうです。京都へ旅行の際、自分用に購入するのはもちろん、お土産としても喜ばれる京都のあぶらとり紙を、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。
ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。